未成年の子との面会交流は、悩ましい問題です。
夫婦が別居したり、離婚するときに問題となります。
前者、別居中は、「婚姻関係にある夫婦、父母」の問題であり、後者、離婚後は、「婚姻関係が解消された後の父親、母親」としての問題となります。
両者に共通するのは「親同士が争っている。相互に信頼関係を失っている。」という点です。
そこで、「夫婦間は争っているが、子に対する気持ちについては、信頼できる」というのであれば、「夫婦間の問題と親子の問題は別である」として、「これこれの条件で、会わせましょう。」ということになります。
しかし、私たち弁護士の元で扱う案件で、そのように「夫婦としてはダメだけれど、親としては信頼できる」というような状況にある場合は希です。多くは、「信じられないから子どもと一緒に家を出た。そんな相手に何故会わせなければならないのか?」から始まります。
そのように「会わせろ!」「会わせたくない!」という正面からの対立の中、家庭裁判所の調停では、双方の言い分を聴いた上で、「調査官の調査」が行われることが多いです。お子さんの年齢にもよりますが、調査官がお子さんからお話を聴いたり、裁判所で準備された部屋で別居親とお子さんとを会わせ、その様子を観察するというようなことが行われます。
私たち大人でもそうですが、その人の「真意」を見抜くことは、極めて難しい。それが、「未成年の子の親に対する気持ち」となれば、なおさらです。お子さんはそれぞれの親の気持ちを考えて振る舞います。ですから、上記の各調査は、「慎重の上にも慎重に」行われるのが通常です。
ここまで読んで頂いて分かると思いますが、何と言っても大切なのは、「お子さんの気持ち」です。
別居に至っている以上、ご両親は夫婦としてそれぞれお気持ちがあるでしょう。ただ、こと「面会交流」に関する限り、一歩下がって、「お子さんの気持ち」から出発するのでなければ、よい方法は見つかりません。調査官の調査は、そのためにあります。調査官調査の結果について、あくまで「同居親に言わされている」として受け付けないのでは、事は進みません。
私は、そのような場合、お子さんの態度が半ばそのとおりであると推察されるときにも、「今は、同居親の思いに寄り添いたい気持ちの方が重いのでしょう。」と申し上げ、「その上で次を考えては?」と申し上げることが多いです。
争いの渦中では難しいことではありますが、面会交流の問題は、「夫婦間の問題とは別に、親として子を守る」「子との関係は、すこし長い目で見てみる」という気持ちで臨むが必要であろうと考えております。


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