相続は、どなたにもふりかかる問題です。人は皆、誰かから生まれ、やがては必ず終末を迎えるのですから。心配事はたくさんありますが、その中で「すぐに弁護士に相談した方がよい」ということは限られます。そこで私なりに、「まずは弁護士に相談してみるとよい事案」を掲げてみます。
1 亡くなられた方(「被相続人」といいます。)に借金があり、相続する方々(「相続人」といいます。)は、これを免れたいとき。
:相続放棄には、期間の制限(相続開始を知ってから3ヶ月)があります(民法第915条1項)。
2 相続人の一部の方の生死が分からない、連絡がとれないというとき。
:「誰が相続人か?」が分からなければ、全ての手続が始まりません(民法886条以下)。
3 相続財産の全貌が明らかではないというとき。
:プラス財産はいかほどか? マイナス財産(借入等)はどうか?が分からなければ、放棄も分割もできません。
4 裁判所からの通知や遺言執行者からの連絡で、遺言書の存在やその内容が分かったが、異議を述べたいというとき。
:遺留分侵害請求権には期限があります(遺贈を知ってから1年間等 民法第1048条)
5 相続財産の内容や、相続人同士のこれまでの関係を考えると、分割の協議は必ず揉めそうだというとき。
:早めに法律的な問題点を知っておくと、お話合いのストレスは減少します。
6 被相続人の方に一方で、配偶者・子・孫や兄弟・甥姪等、法定相続人の方がいらっしゃらず、他方で、内縁の妻・夫等、長年療養看護していた方がいらっしゃるとき。
:特別縁故者に対する相続財産の分与の可能性があります(民法第958条の3)。
ここに掲げた6件は、「特に緊急を要するだろう」というものです。相続は、「誰も悪くはないのに、相続人皆が、『相手が得をすればこちらが損をする』という状況に巻き込まれてしまう」という問題です。上記に限らず、少しでも何かご心配があるときには、早めに弁護士に相談されることをお勧め致します。


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